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カリキュラムの特長

工学部 電気電子工学科

電気電子工学科のカリキュラムの特長

電気電子工学科では、基礎的な知識・技術はもちろん、創造力と応用力、そして何より実践力を主眼としたカリキュラムを用意しています。授業は、大きく基本教育科目、工学基礎教育科目、専門教育科目に分類されます。
基本教育科目は、技術者である前に人間としての素養を磨き、高めていくための科目で構成されています。本学では、多様な学生を受け入れその個性を伸ばすという理念に基づいて、転学科ができる仕組みを実践しています。基本教育科目は各学科共通の科目であることから、2年次への進級時における転学科を容易にしています。
工学基礎教育科目では、電気電子工学を学ぶ上で必要な基礎知識を、数学系、物理系、化学系の分野から身に付けていくと共に、正しく工学技術を活用していくための倫理観を養っていきます。
専門教育科目では、エネルギー分野とエレクトロニクス分野の知識・技術を基礎から応用まで体系的に学べるような科目で構成されています。また、資格取得のための科目も正課の中に組み込まれており、資格取得を目指す学生を積極的にサポートできるような体制を備えています。

基本教育科目

あらゆる学修の基盤となる国語力醸成のための「日本語表現法」では、基本的な国語力を身に付けるだけではなく、社会でも役立つ実践的な文章作成能力やプレゼン技術を養っていきます。具体的には、1年次に開講される「日本語表現法Ⅰ,Ⅱ」では、資料を読み解き、分析し、理解できる能力を磨くと共に、レポートや報告書を作成する際に要求される論理的な文章や自らの考えを相手に正しく伝えることができる文章の作成能力を身に付けていきます。3年次に開講される「日本語表現法Ⅲ,Ⅳ」では、大学生活だけに限らず社会で仕事をしていく上でも必要不可欠なプレゼン能力や技術文書の作成能力を身に付けていきます。

また、自立したプロフェッショナルとして求められるであろう、多様な領域の専門家との協働のためのコミュニケーション能力の育成を重視する観点から、実質的な国際語である「英語」について、コミュニケーションツールとしての側面を重視した教育を行います。具体的には、「英語Ⅰ」の基礎からスタートし、「英語Ⅱ」では応用、「英語Ⅲ」で実践、そして「英語コミュニケーション」では外国人教員(Native)も交えながら実践的に英語によるコミュニケーション能力を磨いていきます。なお、「英語Ⅰ~Ⅲ」は学生の能力に合わせて、Primary,Intermediate,Advancedの3つのクラスに分かれて授業を行います。

一方に於いて、現代は仕事のみならず日常の生活も含めて、あらゆる場面でコンピュータやネットワークが活用されています。当然のことながら、大学でもパソコンやネットワークを積極的に活用し、勉学や円滑な大学生活を送るためのツールの一つとして役立てています。そのような情報を操作し活用する上で必要とされるICT技術の基礎や情報倫理を「情報処理法」、「情報管理法」で学びます。また、工学の分野で発生する様々なデータを正しく効果的に扱うことができるようになるために必要な統計的手法を、一部パソコンを利用しながら「統計分析法」で学びます。

さらに、大学や社会の中で他者と意思の疎通を図りながら生活し、仕事をし、人生を楽しんでいくために必要な人間力を養っていくことを目的とした科目(「プロジェクトスキル」、「自己管理と社会規範」、「他者理解と信頼関係」、「地域活動と社会貢献」)や、人間性の幅を広げることができる科目(「人間の理解」、「社会の理解」)が開講されています。これらの科目は、自分が目指す職を得るための就職活動を効果的に実践していく上でも重要です。

そして、1年次前期に開講されるフレッシュマンセミナーでは、本学科の教育環境にいち早く慣れると共に勉学意欲を高められるように、教育システムや推奨資格に関するガイダンス、ものつくり体験、発電所の実地見学、調査研究・プレゼン演習などを行います。

工学基礎教育科目

工学基礎教育科目では、大学入学までの多様な学修歴に対応して、スムーズな大学教育&工学教育への導入をはかることを目的として、数学系科目、物理系科目、化学系科目を開講しています。

特に、専門教育科目を理解していく上で数理的素養は最も重視する領域であることから、1年前期に開講される「電気数学入門」をスタート地点として、専門教育科目とのつながりを意識しながら体系的に数理的素養を身に付けられる電気数学系科目を用意しています。それら科目の中では、電気回路の特性を数学的手法により容易に表現できるように用いられる複素数の理解を始めとして、三角関数や微分積分学、行列などを系統的に学びます。また、電気電子的な現象を理解するために必要な物理学的な素養や、電気材料や半導体材料の基礎知識を理解する上で必要な化学的な素養を「基礎物理」、「物理学」、「基礎化学」で身に付けていきます。

さらに、工学基礎教育科目の中では、「工業英語Ⅰ,Ⅱ」が開講されています。これは、基礎的な英語の勉強に引き続き、国際社会の中でも技術者として活躍できるような外国語能力を身に付けることを目的に開講されます。国外ではもちろんのこと国内でも情報の収集から仕事相手との交渉まで、外国語を使う機会がますます増えています。次代を担う皆さん方には、そのようなグローバルな仕事環境でも活躍できる外国語の素養を身に付けていくことを期待しています。

そして技術者は、技術者である前に一人の人間として社会で役立っていかなければなりません。優れた電気電子工学技術も、その使い方を誤れば環境を破壊したり社会に不安を与えたりする要因になります。そこで、技術者としての倫理観を身に付けていくことを目的として、「技術者の倫理」を開講しています。

専門教育科目

現代の社会を支えている高度な電気電子工学技術は、従来のように電気工学の分野、電子工学の分野と境界をはっきりと区分できる技術領域に加えて、電気工学と電子工学が複合・融合することで実現しうる新しい技術領域も数多く出現してきています。太陽光や風力などの自然エネルギーから安定した電力供給を実現するために考えられたスマートグリッドも、その一つです。従って、これからの時代を担う技術者は、自分が目指す分野の専門技術を習熟していくことはもちろんですが、もう一方の分野についても目を向け、基礎的な知識・技術ぐらいは理解・活用できるくらいのスキルを身に付けられるようなカリキュラム構成となっています。そこで、本学科の専門教育科目には、高度情報化社会の発展を支える電気エネルギー・ハードウエア技術を学ぶ「エネルギー分野」科目と、社会の安全を守り、人々に豊かな生活を提供するエレクトロニクス機器や電子回路技術について学ぶ「エレクトロニクス分野」科目に加えて、いずれの分野の科目を極めるにしても共通に必要な知識・技術を学ぶための専門基礎系(共通分野)の科目を数多く用意しています。

1.専門基礎系(共通分野)科目の構成と特色

基礎科目である電気回路理論および演習に加えて、電子回路、計測、制御、コンピュータなど、いずれの分野を学ぶにしても必要と考えられる科目群を学年進行に連れて体系的に学べるように配置しています。
1年次で開講される「電気電子工学概論」では、電気電子工学科が扱う幅広い分野と4年間の教育課程との関連を学びます。また「電気電子工学基礎実験」では、ツールとしてのエクセルおよび回路シミュレータと実際の実験を組み合わせることで、目に見えない電気の振る舞いや回路の動作を視覚化しながら計測の基本について体感的に学びます。そして、それら簡単な実験を題材とし、データ処理、解析方法、ならびに現象・事象を解明する上で必要な数学などを学びながら、勉学へのモチベーションを高めていきます。
1年次から開講される「電気回路(Ⅰ,Ⅱ)」と「回路演習(Ⅰ,Ⅱ)」では、電気電子工学を学ぶ上で最も基本となる直流回路理論から交流回路理論までを学びます。これらの科目は、エネルギー分野およびエレクトロニクス分野に関わらず特に重要な専門基礎科目であることから、いずれもa科目およびb科目として2回、同じ内容で開講されます。また、演習科目についてはクラス別の実施できめ細かな指導をめざしています。そして、個々の学生の高等学校における履修歴や理解度に応じてa科目あるいはb科目のいずれかで合格できれば良いシステムを取り入れています(選択必修科目)。
電気回路に引き続き、電磁気学、半導体物性、電気電子計測、制御工学、センサー工学を学んでいきます。これにより、電気電子工学分野を基礎から支える技術分野を体系的かつ漏らさずに学ぶことができます。

2.専門教育科目(エネルギー分野)の構成と特色

エネルギー分野の専門科目では、卒業後に電力設備・電気工事の分野で十分な指導力を発揮できる技術者、あるいはエネルギー機器設計・開発に従事できる先端技術者の養成を目指した科目を用意しています。
専門基礎系科目で学ぶ電気回路・電磁気に関する授業に引き続き、2年後期からはエネルギー関係科目を四つの系列に体系立てて配置しています。すわわち、(1)基礎エネルギー変換工学(2年後期)から始まる電気・機械エネルギー変換関連科目、(2)2年後期から始まる電力系統の解析・運転技術に関わる、電力の発生・伝送・系統運用および各種新エネルギーの諸技術、(3)3、4年次に開講されるエネルギー応用、電気電子材料、およびパワーエレクトロニクスなどの最新分野、(4)資格試験対策科目となる電気工事演習や電験総合演習、および、電気法規・電気製図に関する科目、の4分野であり、これら分野の学習の集大成ともなる電気工事士試験や電気主任技術者試験を視野に入れた科目構成となっています。もちろん、各分野で修得した理論・技術が机上の空論にならないよう、「エネルギー基礎実験」、「エネルギー変換実験」、「電気電子工学実験」という実験系科目もそれぞれ2単位、計6単位で開講しており、少人数教育により様々なテーマに取り組んでもらえるように配慮しています。
なお、エレクトロニクス分野の専門科目に含まれる「基礎デジタル回路」、「コンピュータシステム」、「デジタル実験」は必修科目となっています。これにより、エネルギー分野を目指す学生が様々なエネルギー系制御回路を実現しているコンピュータシステムやデジタル回路技術についても体感的に学べるように工夫されています。

3.専門教育科目(エレクトロニクス分野)の構成と特色

エレクトロニクス系専門科目では、卒業後、様々なエレクトロニクス機器や各種制御機器などの動作をコントロールする要である組込みコンピュータシステムの開発設計や、回路の小型化・高密度化に欠かせないプログラマブル論理デバイス(FPGA,CPLDなど)・特定用途向けLSI(ASIC)と言ったシステムLSI開発設計の現場で即戦力となるエレクトロニクス技術者の養成を目指しています。 そこで、専門基礎系科目で学ぶ電気回路・電磁気に関する授業に引き続き、電子回路系、デジタル回路系、コンピュータシステム系の講義科目が用意されています。そして、汎用のコンピュータシステムに加えて、電力制御機器から一般的な家電まで、あらゆるものに組み込まれているコンピュータ(組込みコンピュータ、エンベデッドシステム)をも動かしているプログラミング技術の基礎から応用までを学べる「プログラミング入門」、「プログラミング演習」も開講されています。さらに、それらに関する知識および技術の理解を体感的および実践的に深められる「デジタル実験」、「エンベデッドシステム実験」が2年後期と3年前期の間に開講され、様々なエレクトロニクス分野の開発設計に参画できるように、プログラマブル論理デバイスの開発に欠かせないハードウェア記述言語(HDL)に関する科目や、デジタル通信システムやデジタル信号処理に関する科目、そして、現代のネットワーク社会の中で益々重要視されるセキュリティ技術に関する科目など、幅広い分野を扱う科目が用意されています。また、情報関連の資格取得をサポートする「情報処理技術演習」も用意され、卒業後に「第1級陸上特殊無線技士」および「第2級海上特殊無線技士」の資格取得を可能とする科目を配置するなど、資格取得も視野に入れたカリキュラム構成となっています。 なお、エネルギー分野の専門科目に含まれる「基礎エネルギー変換工学」、「電力システム工学」、「エネルギー基礎実験」は必修科目となっています。これにより、エレクトロニクス分野を目指す学生がエレクトロニクス技術によって制御する対象となるエネルギーシステムの基礎技術を体感的に学べるように工夫されており、電気工学と電子工学が複合・融合している最新技術にも対応できるような技術者として活躍できる道筋を作っています。

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